2011年03月19日 猫の物語1「ジジ」 [長年日記]
_ ジジ3
ジジは町内最弱とも言えるぐらいのおくびょうな性格だった。
さっちゃんは他の猫をいじめるような性格ではなかったから、二人は格闘したり追いかけっこしたりしながら、仲良くのびのびと暮らしていた。
狩りをするのはジジのほうがうまくて、バッタやらネズミやら小鳥やら…(−−;、いろいろ捕まえては持って帰ってきた。
ある日、ジジが何か白くて丸いものをくわえてきた。
見ると、それは白いコウモリだった。
うわっ!これは新聞社に売れる、と獲物を横取りしようとしたとたん、コウモリは窓から飛んで逃げていった。
夏の夜中、蝉がジージージーと鳴きながら、家の周りを回る。
ジジが生け捕りしたセミをくわえたまま、家の周りを回るのだった。
つづく
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