島根ハーネスの会

こちらは、島根県内の盲導犬使用者と、サポートするボランティアで作る「島根ハーネスの会」のホームページです。

パートナー紹介

石田さん(クベル)

(2023年01月06日)

 初めまして! 僕は石田クベルです。

避難訓練に参加する石田さんとクベルの写真

イエローラブ、盲導犬になった満1年目の今月で4歳です。34キログラム、大きいですが石田は時々抱き上げてくれます。
 デビューが1年ほど遅めでしたが、その代わりなのか?訓練で飼い主のところに戻ることをしっかりと仕込まれました。共同訓練中の広い駐車場の端っこでも、石田の家の坂下にシットで待っている僕はじっとして、石田の「カーム」の掛け声で初めて飼い主に向かって疾走です。

 いつもの歩きできちんと段差で止まったり、“イコー、イコー”で小走りすると石田が褒めてくれ背中を撫でてくれます。僕は足が長くて背が高いので、その都度石田がしゃがまなくても僕の背中に手が届くので、僕もしょっちゅう褒められてる気分で何気に愉しくやっています。

 石田は暇があると僕の8畳間の薄いカーペットに腹ばいになって音訳図書などを聴いています。そんな時、ぼくはチャンスとばかり寝そべっている石田の両後ろ腿の間に横たわって眠ってしまい満足しています。誰かがそれを見て「お父さんが大きなウンチしてるみたいよ!」とも言っているようです。でも僕、別に気にしてません。四六時中、飼い主にベッタリの生活って頼りになるのです。

 COVID-19のせいでなかなか遠出ができませんが、石田が今年2022年10月16日の隠岐の島町であった島根県総合防災訓練に、初めての船旅で同伴させてくれました。
 島根ハーネスの会の三輪会長や作野副会長の県への請願もあって、県防災部が「補助犬は避難所に同伴できます!」と2021年度に県のホームページに載せてくれたり、県内の避難所全数に僕らも飼い主と一緒に避難できるステッカーを配ってくれています。これって全国的には先進的事例ですって。

 これから先は盲導犬の使用者がその体制を支えるために、災害避難訓練にも参加しなくては!と石田が、ぼくには初めての船旅で隠岐の島町に連れて行ってくれました。
 隠岐水産高校の体育館に設えられた避難所のファミリールームに入りました。中村町であった“救助犬訓練”のあと、関西救助犬センターのラブラドール2頭が避難所の体育館に来ていて、しきりに吠えかけられましたが、救助犬は救助者を見つけては吠えて知らせるのが役目ですものね。

 11月には、北海道、長野県、神奈川県とぼく島根県の盲導犬4頭と飼い主&支援のかた総勢10人での奈良市への2泊3日の観光旅行でした。
 全日本盲導犬使用者の会の“地域交流会補助”も使わせてもらいましたよ。
 尚志の妻智美は、折り畳みのできる電動車いすでやくも号、新幹線ののぞみ号(往復とも11号車)の車椅子ブースで移動、奈良線での都路(みやこじ)線とJRでの乗り換えにも駅員さんと駅ボランティアさんの手伝いでスムーズでした。お寺回りも車いす用のスロープが使えましたよ。
 奈良公園では、修学旅行の沢山の集団そして鹿の群れでした。鹿は放し飼いでしたので、ぼくら盲導犬のほうが毛並みも身なりも素敵だったと思いました。
 それに、集まった4頭ともに、一人当たり100円の巡回路線バスにも乗れましたし、満足でしたよ。
 とても楽しい、遠い地方からの盲導犬とそのユーザー、支援者との交流会の旅でした。